普段は、あまり見ることがないダクトの内部ですが、ダクト内部が清浄な状態であることには、多くのメリットがあります。
空調吹き出し口からホコリが落ちてきたら、ダクト内部の清掃をした方が良いでしょう。また、ダクト内に粉塵の堆積やカビがある場合にも、清掃をした方が良いでしょう。JADCAの基準では、ダクト底面の堆積粉塵量が3.0g/m²を超えると清掃を推奨しています。
ダクト内がカビで汚染されたときも、清掃をした方が良いでしょう。JADCAの基準では、吹出空気中のカビ濃度が30CFU/m3を超えると清掃を推奨しています。
ダクト内に多量の油塵の付着がある場合には、清掃をした方が良いでしょう。
JADCAの基準では、油塵厚みが100μmを超えると清掃を推奨しています。
実際のダクト内の汚染は、建物の立地条件や設備の使用頻度などによって異なります。そのため、何年に一度清掃をする、と決めてしまうのではなく、定期的に汚染状態の点検を行い、清掃時期を判断していくことが重要です。
空調ダクトは、建物全体にはりめぐらされています。そして、そのサイズや形状もさまざまです。空調ダクト清掃の技術的なポイントは、さまざまなサイズや形状のダクトを隅々まできちんと清掃できることです。
高圧空気をエアホースに送り込み、先端部のチューブを激しく動かしてダクト内部を乱打することで粉塵を除去する方式です。ダクト表面から剥がれ落ちた粉塵は、集塵機で吸い取ります。
集塵機の吸引力を利用してハタキ状の清掃ツールを動かして、ダクト内部をハタキがけすることで粉塵を除去する方式です。ダクト表面から剥がれ落ちた粉塵は、集塵機で吸い取ります。
ブラシでダクト表面をこすることで粉塵を除去する方式です。ダクト表面から剥がれ落ちた粉塵は、集塵機で吸い取ります。
噴射ノズルに高圧空気を送り込み、ダクト表面に噴射することで粉塵を除去する方式です。表面から剥がれ落ちた粉塵は、集塵機で吸い取ります。
ダクト清掃は、依頼する業者によって効果が大きく変わってくるので、業者選びは慎重に行いましょう。
一般社団法人日本空調システムクリーニング協会の会員企業では、空調ダクトの構造やサイズ、形状をきめ細かく現地調査し、最適な清掃法を用いてクリーニングしております。
ダクト清掃は主に次の手順で進みます。
作業で室内が汚れないように、
室内の什器備品をビニルシートでカバーします。
ダクトの空調機側に、
ダクト内の粉塵を吸引するための集塵機を設置します。
高圧エアホースをダクト内に挿入し、
ダクト内の粉塵をたたき落とします。粉塵は、集塵機で吸い取ります
ダクトを元通りに戻し、
室内養生を撤去して室内清掃をして終了です。
空調の図面があれば、概算見積が可能です。まずは、図面をご用意ください。
正確な金額を算出するためには、現地調査を行って、設備の状況や室内の状況、工程、資機材置場などの条件をすり合わせる必要があります。