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JADCAスタンダード2018厨房版

発行 2018年3月
定価 2,200円
発行者 一般社団法人 日本空調システムクリーニング協会(JADCA)

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JADCAスタンダード2018厨房版

書籍ご紹介

『JADCAスタンダード』は厨房換気設備を含む空調設備の標準的なメンテナンス方法を取りまとめたものとして、初版は2009年に、第2版は2011年に作成され、ガイドラインの役割を果たしています。また、東京消防庁の指導も得ながら1995年1月に『厨房排気ダクト系清掃管理の手引き』を発刊し、更に検討を重ね2005年には『新版 厨房排気設備の清掃管理の手引き』、2011年4月には『厨房排気設備の清掃管理』を再発刊しました。

このたび、増加し続ける飲食店でのダクト火災を抑制することを目的に、両書の統合と記載内容の見直しを行い、「JADCAスタンダード2018 厨房版」として発刊することとなりました。

昨今の火災統計をみると、全体として火災は減少傾向にあるものの、飲食店での火災発生件数はむしろ増加傾向にあり、東京消防庁管内の火災統計によれば、20年前には年間約200件あった火災発生件数が、近年では300件を超えるようになっています。特に、火気使用室である厨房からの出火が約半数を占めており、さらに厨房ダクト内に付着・堆積した油脂に火が移って延焼拡大するダクト火災が後を絶たない状況にあります。 火災予防条例において厨房排気設備の清掃は義務付けられていますが、清掃時期については明確な基準が設けられていません。一般社団法人日本空調システムクリーニング協会(JADCA)では、2008年11月より東京消防庁の参画のもと、厨房排気設備清掃管理検討委員会を設置し、ダクト清掃時期の基準化について実測調査を行い検討を重ね、2010年7月には東京消防庁へ中間答申を行い、更に2014年4月には本答申を行っております。 JADCAスタンダード2018では、清掃が必要となる油塵堆積量の基準値、およびその基準値に達したことを判断するための点検頻度を設定するとともに、実際の現場における清掃の仕様と品質についても言及しています。

本書がダクト清掃業界における標準的なメンテナンス方法を示すガイドラインとしてだけでなく、飲食店などの発注側の関係者にもメンテナンス計画の立案に資する資料として活用いただけることを期待します。

2018年3月
東京理科大学 倉渕 隆

目次

第1章 厨房排気設備維持管理の必要性 1-1 厨房排気設備の維持管理不足により発生する諸問題
1-1-1 防災的問題
1-1-2 性能的問題
1-1-3 環境衛生的問題
1-1-4 経済的問題
1-2 予防保全の観点に立った維持管理
第2章 厨房排気設備概要 2-1 厨房排気ダクト
2-1-1 厨房排気ダクト系概要
2-1-2 厨房排気ダクト点検口
2-1-3 厨房排気ダクト系(下方排気)概要
2-1-4 厨房排気ダクト(下方排気)点検口
2-2 厨房排気設備の構成要素
2-2-1 排気ファンの種類
2-2-2 排気フード
2-2-3 グリスフィルター
2-2-4 ダンパーの種類
2-2-5 たわみ継手(キャンバス継手)
2-2-6 排気ガラリ
2-2-7 フード等用簡易自動消火装置
第3章 厨房排気設備に求められる仕様 3-1 厨房排気設備に求められる設計思想
3-2 点検口の取り付け要領
3-3 施工上の注意点
第4章 厨房排気設備の点検と診断手法 4-1 汚染診断の意義
4-2 汚染状況の点検要領
4-2-1 日常点検と特別点検
4-2-2 ダクトの点検箇所
4-2-3 「厨房排気設備診断士」資格制度
4-3 汚染診断手法
4-3-1 油塵の堆積厚み測定による診断手法
4-3-2 風量、電流値による診断手法
4-3-3 目視による診断手法
4-3-4 内視鏡による診断手法
4-3-5 標準サンプルによる汚れ度の診断手法
第5章 厨房排気設備管理計画 5-1 管理計画の立案
5-1-1 清掃範囲の考え方
5-1-2 清掃時期の基準
5-1-3 清掃頻度の求め方
5-1-4 付属設備の清掃計画
5-2 油塵汚染により予想される不具合
5-2-1 着火・発火の危険性
5-2-2 火災時延焼の危険性
5-2-3 防火機能障害
5-2-4 風量低下の影響
第6章 施工体制と作業計画 6-1 施工体制
6-1-1 監督者の役割
6-1-2 従事者の役割
6-2 作業計画
6-2-1 使用資機材
6-2-2 作業報告書
6-2-3 緊急対応及び苦情処理体制
6-2-4 廃棄物の処理
6-2-5 現場管理規定
6-2-6 厨房排気設備清掃の技術標準
第7章 厨房排気設備清掃要領 7-1 清掃工程 7-1-1 ツールボックスミーティング
7-1-2 資機材搬入
7-1-3 養生
7-1-4 運転状況の確認および風量測定
7-1-5 フード等用簡易自動消火装置遮断
7-1-6 ファン主電源遮断
7-1-7 天井開口および天井内作業
7-1-8 ダクト開口
7-1-9 ダクト清掃
7-1-10 フード、フード等用簡易自動消火装置ノズル清掃
7-1-11 グリスフィルター、Vバンク清掃
7-1-12 下引きロースターテーブル取外し
7-1-13 下引きロースターダクト・防火ダンパー清掃
7-1-14 下引きロースターテーブル取付け
7-1-15 ファン清掃
7-1-16 開口部復旧
7-1-17 ファン主電源復旧
7-1-18 フード等用簡易自動消火装置復旧
7-1-19 試運転、風量測定
7-1-20 洗浄液の処理
7-1-21 養生撤去・厨房室内清掃
7-1-22 資機材搬出
7-1-23 引き渡し
7-2 厨房排気設備清掃の評価
7-2-1 相対的評価
7-2-2 絶対的評価
7-3 報告書の作成と提出
第8章 作業の安全衛生管理 8-1 作業の安全衛生
8-1-1 作業環境と労働安全衛生
8-1-2 事業者の義務
8-2 作業従事者の健康管理
8-3 安全衛生の対策
8-3-1 清掃用測定機器・機械器具等の管理
8-3-2 作業現場での安全衛生管理
8-3-3 一般的な管理項目
8-3-4 事故発生時の措置
第9章 関係法令 9-1 火災予防条例
9-2 労働安全衛生法
9-3 労働安全衛生規則
9-4 廃棄物の処理及び清掃に関する法律
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